雑記帳

沖縄と民俗と言葉と本と

ラオス研修 3日め ラオス国立大学日本語学科

ラオス研修3日目 ラオス国立大学日本語学科2013.07.26

派遣国:ラオス

3日目 午後 ラオス国立大学日本語学
 

 最後にラオス国立大学日本語学科へ行きました。実は、私がとても楽しみにしていたプログラムでもあります。私は日本語が好きです。その日本語を遠いラオスで学ぶ学生がいる。そのことはとても嬉しく、同時にそんな彼らに興味を持ったからです。

 日本語を学ぶ人がいるということは、日本の影響力の高さを物語っていると思います。また、ラオス人にとって日本語を学ぶことがプラスとなるのであれば、日本にとっても国際的な日本語を話せる人材としてプラスになるのだと感じました。やはり国際協力は持ちずもたれずのところがあるのですね。ラオス国立大学には、私の学校の先輩も在籍していました。意外な事実です。また、そのほかにも日本人学生は5人もいるそうです。

 

f:id:kinokonoko11:20130724151025j:plain

 

 

 ラオスの学生との交流を通じて気づいたことがあります。それは共通点。学生の彼らもスマホを手にしていました。アニメも好きで、休日の過ごし方も似ています。どこも似ているのだと思いました。でも、違う点もあります。大学進学率の低さです。国立大学に進学する学生は全体のわずか2パーセント。私立大学を交えてもその数は10パーセント前後です。そのことを考えると、出会うことのできた学生の後ろには大学進学の果たせなかったたくさんの人がいることもまた無視できないのです。私は大学へ進学することは当たり前であると思っている節がありました。現に私の通う学校ではほとんどの生徒が大学進学を目指しています。大学進学は将来自分の望む職業へ就くための大切な一歩だと思います。でも、この国では違うのです。ほとんどの生徒が大学進学をしませんから、日本とは大学の位置づけも違うのかもしれません。それは本当に良いことなのでしょうか?つい学歴社会の問題点が嘆かれる日本と比べてしまいます。学歴社会にも問題点はありますが、ラオスのように教育を受けられないことがごく普通になるほうがもちろんもっと問題です。教育のない国に未来はないと言われるように、これだけ大学進学率が低いことには驚きです。たとえば農業だって、農学的な知識があるのとないのでは大きく生産高は変わってくると思いますし、全てにおいて知識は必要です。ラオスではそれがあまり必要とされていないことを思うと、私の視野が狭い証拠なのかと思ってしまいます。また、進学せずとも働き口があるラオスに日本は見習うべきなのでしょうか。わかりません。

 所長さんは言いました。「国際貢献も競争」だと。現に日本語学科の学生数は中国語学科の学生数の6分の1でした。この言葉が胸にひっかかります。

 

f:id:kinokonoko11:20130724162905j:plain

 

 

追記:8月11日 

 日程が進んでいくにつれて、迫り来る「中国の力」を感じることが多くなって来ました。例えば、ビエンチャンの空港は日本の支援で作られましたが、ルアンパバーンは中国。他にも様々なところで中国の国旗を目にしました。日本と中国。その関係は切っても切れないものではありますが、ラオスから見てもそれは同じ。世界は切っても切れないものでありますものね。中国の進出によって、日本ばかりではなく世界が変化するのだと思いました。日本にとっては一つの危機であるとも取れるかもしれません。

 

 

 また、交流することの出来たラオス大学の学生さんは、8月2日に行われたフェアウェルパーティーにも出席してもらいました!ありがとうございます!!同年代ということもあって話は弾み、とっても楽しい時を過ごすことができました。やっぱり自分の国に関心を持ってくれている人がいることは嬉しいものです。ラオス大学の皆さん、沖縄に遊びに来てくださいね!!