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ラオス研修 6・7日目ドンクアイ村ホームステイプログラム5

ラオス研修6・7日目 ドンクアイ村ホームステイプログラム52013.07.30

派遣国:ラオス

 

 

ラオス研修6・7日目 ドンクアイ村ホームステイプログラム

 今、少し報告です。ホテルの方を無理やり起こした上、必死に英語を話し、なんと部屋に帰ってこれました。状況を理解してくれたホテルマンのおかげで、ルームキーも手に入ったので良かったです。私、頑張った!元はといえば、2人部屋に対してルームキーが一つしかないことからおかしいのですが、仕方ありません。全て解決したのですから、気にしません。それから、今またトラブルが。フロントの方からなぜか電話がかかってきたのですが、ちんぷんかんぷん。そして、部屋まで来てしまったのですが(もちろん、入れてはませんよ)もっとちんぷんかんぷん。私の名前と帰国日を聞いて、いなくなりました。その他にもいろいろ聞かれたのですが、何にも分かりません。皆が起きてきたら、誰かに通訳してもらいます。もう、この悲しい気持ちはどう処理すれば……。そうですよ、私が悪いのです。気にしない。

 

 

 気を取り直して「バーシーの儀式」これは、私自身とても楽しみにしていたプログラムです。「バーシーの儀式」仏教でも、精霊信仰でもないこの儀式の正式名は「バーシー・スークワン」と言います。自分の体にある32の魂を呼び覚まし、それを身体に結びつける儀式のようです。というのも、何か悪いことがあったら、魂が浮遊しているからという考え方がもとになっているそう。何だか沖縄の「マブヤー」と似ています。村中で私達の安全と幸せを祈願し、紐を手首に巻きつけてくれました。英語のできるおとうさんが、私達に言いました。「日本に戻ってもあなたがよく眠れますように。あなたがよく働けますように。あなたがよく食べられますように。あなたが元気でいられますように。あなたが幸せでいられますように」そして、最後に「あなたの幸運を願ってる」とても嬉しいですね。この研修で私は、世界の大きさと自分の小ささが身にしみています。多様なこの世界は、私一人では複雑すぎて生きていくことも大変です。でも、こうやって日本から遠く離れた国で、私達の幸せを願ってくれる人がいる。それだけで、なんと心強いのでしょうか。私は、おとうさんの言葉や村の人の祈りのおかげで日本に帰っても頑張れそうです

 

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 精神的に豊かといわれるこの国。その理由はこういう儀式からも感じることができます。

 

 

 そのとき、思ったことがあります。日本とは違うなと。日本はお盆にしろ、お正月にしろ、お祈り(うーとーとー)は個人が多いです。どんなに大きくとも親戚単位が限界。でも、ラオスはどうでしょう。外から来た私達に対しても村中で祈ってくれます。この違いがとても面白いなと思いました。個人主義の日本では今、核家族孤独死が問題となっています。しかし、この国ではそんな問題さえも無いでしょう。その違いはどこから来るのでしょうか?民主主義と社会主義の違い?発展途上国と精神国の違い?本当に疑問がつきません。

 

 日本とラオス。どちらも良い面がありますから、一概にどうとかは言えません。しかし、個人的には日本でも、「みんなでみんなの幸せを願う」そんなことがあったら良いのになと思います。ラオスのようなやり方を日本に持ち込んだら、いろんな不便がでることは明白です。でも、それ以上のものがそこにあるかも知れない、と私は思います。そして、その何かを求めずにはいられないのです。

 

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 不便さは、結構どうにでもなる。それは、私が研修で密かに学んだことの一つです。