雑記帳

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ラオス研修 8日目  IV-JAPAN

ラオス研修 8日目 IVーJAPAN2013.08.01

 

 

 セタティラート病院のあとには、NGO法人が運営しているという「IV-JAPAN」へお邪魔しました。そこでは、スタディツアーやワークショップ、教育支援などを行う団体です。今回私達は特にそのなかでも「職業訓練」について学びました。

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 IV-JAPANは、職業訓練校を運営し生徒が独立できるよう支援しています。現金収入を得ることが難しいこの国ですから、手に職をつけることの重要性は際立ちます。だからこそ、技術支援がとても大切なのだと思いました。お金や物資の支援では効果は一定期間しかありませんが、日本の技術をラオスの人が習得できたなら、半永久的な効果を得ることができますものね。

 
 IV-JAPANで職業訓練をしているのは次の3つです。まずはじめに「レストラン」専門の調理師を呼んで訓練しているそう。ラオス料理から日本食、さらには西洋料理までなかなか本格的です。私達はこのあと、昼食に日本料理を頂きましたよ。味の感想はというと、日本食を食べているのに、日本では味わうことの無い味という不思議な感覚でした。それもそのはず。きっとラオス向けにアレンジされているのですね。マクドナルドが世界各国別々の味で展開しているのと同じです。私の知らないところで、日本は変化していくと思うととても愉快です。

 

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 それから、「ブティック」。ラオスはオーダーメイドのものがほとんど。かわいいシンも既製品はなかなか探せません。だからこそ、余計にこの分野では手に職をつける大切さが身にしみます。

 
最後に「美容室・ネイルサロン」私はネイルを体験させてもらいましたが、そのレベルの高さにびっくり。わずか十数分で私のつめに花を咲かせてくれました。しかもその値段、わずか80円。安すぎます。日本の値段と比較すると目玉が飛び出るほどです。本当に、この安さでいいのでしょうか?例え訓練中であったとしても、この値段では利益が出る気がしません。人件費はどうなっているのかと、夜の振り返りでも話題にあがったほどです。


 このシステムの凄さはまだまだ終わりません。なんと、学生寮奨学金制度もあるのです。思わずうなってしまったのが、この学生寮。無料であることはもちろん、障害者用の部屋もあり、実際に受け入れたこともあるそうです。正直、この国の障害者の立場が少し気にかかっていた私でしたが、このシステムは万人に優しい。また、奨学金制度もすごい。なんと返済無用だそうです。このような制度は、レベルは違えど日本でもあるべきものだと思います。これからの進路を考えたときに、つまづいてしまうのがこのような問題だからです。


 でも、またこれにも問題はあるのです。それは、中退者が少なからずいるということ。そのような生徒は奨学金受給者に多いとか。その話に私達は不満爆発。日本ならありえないことです。どうして、お金をもらって学校に行かせてもらっているのに、やめるだなんて無責任なことができるのでしょうか。私は理解に苦しみます。ちなみに、奨学金のお金はどこから出ているのかと考えるとそれは、日本人の寄付からです。一般の方がラオスのことを思って、支援してもこんな状況ならどう思うのでしょうか?

 私がこのレポートを書いているとき、キーボードを打ちながら見えるはきれいにしてもらった爪。学生がやったと思えないくらい、素敵でありがたくて私はついニヤニヤしてしまいます。

 

 

 

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