雑記帳

沖縄と民俗と言葉と本と

【台湾】留学日記 3月2日 博物館ガイド

 おーわった!

 今日は台湾原住民族博物館での日本語ガイドの日。

 久々のガイドということもあり、少し緊張。しっかし、無事に終わったー!!終わってみれば大したことなく!忘れかけていたアレやコレやもしっかり思い出すことができたかな。

 

 

 

 色々考えていったものだけれども、本番では声を張り上げなければならないし、時間配分も気になるし。聞き手の集中力や、関心に合わせて話を変えたり、さらに今日は突然のスケジュール変更もあったりして。思うようにはいかないものでした。あれ、私ってこんなに人前で話すの苦手だっけ??っていつも思う。おかしいな。人前でのスピーチ(日本語に限る)は大得意なはずだったのだけれども。

 

 しかし、やっぱり練習あるのみなのかな。慣れでどの程度まで上達できるんだろうと思いつつ、今学期はできる限りボランティアガイドに参加して、腕をあげたいものです。

 

 今回は答えられないような質問が飛んでくることはなかったけれども、引き出しを多く持っておくことに越したことはない。勉強しないと。

 

 それから原稿無しで話す場合、あまり論理的に話せないのが大きな課題。面接慣れはしているから、原稿無しでペラペラ話すことも、あんまり苦手でないと思っていたはずなんだけれども、思ったようにいかない。台湾原住民族についてあまり専門的になりすぎないように、でも、要点は押さえて話そう……ってなると難しい。

 

 

 わたしと一緒に働いている方々は、院生ばかり。中には博士課程の方まで居て、たぶん私が一番最年少。専門性も、場慣れも、中国語も、わたしが一番だめな気がして、焦るし落ち込みます。

 

 でも、今回聞いてくれた高校生の中には、しっかりメモを取ってくれている子や、質問をしてくれる子も。日本ではあまり馴染みのない首狩りの話や、入墨の話では、静まり返ったこともあった。パイワン族のトンボ玉に対しては、「きれーい!!」という声。

 

 そういう反応が貰えることはとても嬉しい。励みになるし、何より安心する。数年前までは聞いている側に居たのに、まさか台湾で話す側にまわっているとは思わなかった。そして、立場が変わると見える景色も変わる。貴重な経験が出来ているんだと思う。たぶん、博物館ガイドをやっていなかったら「面白い!」と思うだけで通り過ぎていた台湾原住民族。留学に求めていたのは、語学力だけでないのは確かなんだけれど、そうやって、どうやって話せば伝えられるのか、試行錯誤を繰り返したことが何かにつながれば、と思う。そしてその時、この博物館ガイドの経験は単なる「思い出」を越えるだろう。

 

 昨日就活解禁について書いたけれども、今回のことに対しても同じような気持ちで、自分のやりたいこと、できることをを一つひとつ積み上げていけば、しっかり行きたいところに立てる気がしている。楽観的かもしれないけれども。

 

 しっかし、中国語に対してはもうちょっと頑張らないと、台湾大学での学修を終えたあとのインターンシップが厳しそうである。課題は山積み。

 

 

 
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 話変わって、写真は故宮博物院の庭園。ガイドの前の空き時間をここで過ごすのは2度目。中華風の庭園で、今日のように天気が良いととても心地良いのだ。

 

 
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 こんなところで本を読むなんて優雅で、それだけで今日が良い日に思える。

 

 入園料は20元。台湾の学生証がそれも無料に。観光客も多いけれども、それ以上にピクニックしている台湾人の姿が多い。わたしもそこで本を読んでいると、「日本人ですか?」と声をかけられた。声をかけてくれたのは、日本語学習中という台湾人。しばしお喋り。お互い拙いから大変なんだけれども、良い時間だった。

 

 博物館ガイドが終わった後にも、また故宮博物院に戻り、ぶらぶら。

 象牙の彫刻や硯、家具など、分からないものばかりではあるけれど、「あ、これ綺麗!」とか「うーん、分からないけど凄いんだろうな」とか思いつつ、ぶらぶら歩くのはそれだけで楽しい。

 わたしは純粋に博物館が好きなんだろう。ホンモノがある凄さに、いつもクラクラする。いや、ホンモノじゃなくても良い。そのモノを通じて、その時代や場所に向き合う時間が好きなんだ。

 台湾居る間に、思う存分博物館を巡りたい。

 

 今日は博物館についてばっかり考えている日だ。