雑記帳

沖縄と民俗と言葉と本と

5月21日 日式カラオケに行った

 

 

kinokonoko.hatenadiary.jp

 

 きのう、こわいくらい一人が楽しいって書いたけれど、今日は台湾人、日本人の友達と一緒にカラオケに行った。なんだかんだ、誰かと一緒に居る楽しさも大切じゃん、と自分で思う。私は単純なのです。

 

 日によってそのバランスが変わるだけだ。昨日は読んでいた宮本常一の『民俗学の旅』が面白くって、夢中だったけれど、今日は友達と一緒に騒ぐのが楽しかった。色んな種類の楽しさを知って、自分の心地良い風に過ごせたらと思う。ただ、やっぱり今は本を読むこと、中国語をやること、そういうことをしっかり積み重ねていきたい時期のような気もする。今日カラオケではしゃいだ分、夜やらないといけないことはある。だから、あくまでも大切なのはバランスなのだ。

 

 今日のカラオケは、言語交換をきっかけに仲良くなった子に誘われたのがきっかけだった。その子たちは台湾大の日本語学科の学生。私が先学期取っていた日本語翻訳の授業をきっかけに親しくなり、言語交換をはじめたのだった。でも、いつからだろう、「言語交換」のためというより、お喋りをすることに夢中になったのは。気が付けば、言語交換のパートナーから、友達になっていた。そしてこのことがたまらなく嬉しい。大学の図書館で言語交換することもあれば、今日のように遊びに行くこともある。この言語交換は昨年の10月から毎週続けている。その間に私の中国語も、友達の日本語も上達していて、最初の頃よりどんどん思いを伝えられるようになっているのが、ちょっとした自信になっている。拙いとはいえども、中国語でお喋りできるようになっていて良かった。

 

 カラオケも、彼女たちが日式のところを見つけ、予約し、案内してくれた。いたせりつくせり、ありがたいなあ。台湾の「日式カラオケ」は、日本とほとんど変わらない。最新のDAMが入っていて、大画面には日本語の歌詞が表示される。さながら日本に居るみたいだ。

 

 

 最初は「日式のカラオケなんて、気を遣わせてしまったみたいで悪いなあ」と思っていたけれど、驚くのは彼女たちの曲の引き出しの多さ。三時間、みっちり歌っても歌いつくせないほどだった。誰かが星野源の「恋」を歌った時は恋ダンスをし、誰かの曲を聴きながら昨年の紅白の話をする。チケットが取れなくて悔しかったコンサートのことや、主題歌となっているアニメの話もした。ほんと、日本の友達と変わらない話題だ。ワイワイと楽しみながらも、しみじみと彼女たちのアンテナの感度の高さに感心していた。

 

 わたし、中国語を勉強しているけれど、中国語圏の文化に関してこれほどまで敏感に居られてないな。中国語で歌える曲ってあったっけ……。台湾語の曲は最近授業の中で習ったけれど、それきりだ。

 

 別にそうでなければならないわけではないけれど、拙いとはいえども折角「中国語」という新たな世界にアクセスする力を得つつあるのだから、そこで広がる世界を堪能するに限るのだ。私が中国語に対して挫折感を抱くのは、日本語で読みたい本と同レベルの、学術的な本を挑もうとするからなのかもしれないな、と気づいた。来週の言語交換では友達に、台湾の曲のおすすめを聞かなくては。

 

 いやあ、それにしても声を大きな声を出すって気持ちいい!大声で、思う存分歌っていると、私が普段、如何に自信なく英語も中国語も話しているかが分かる。日本に居るときは頻繁にカラオケにいっていたけれど、今回のカラオケは大分久しぶり。あれだけたっぷり日本語の曲を聴くのも久しぶりで、何だかとても懐かしかった。

 

 最近、留学が終わることが怖くて、ずっと帰国したくないと思っていたけれど、日本には私の好きな歌がたくさんあるのだ。そう考えると、日本に帰るのが少し楽しみになる。私も、留学仲間も、音楽をはじめとする情報は2018年8月で止まっている。さすがに大きなニュースは耳にしているけれども、きっと私が知らない新曲がたくさんあるのだろうなと思うと、浦島太郎的な気分だ。

 

 ちなみに、今日友達が紹介してくれたカラオケは一等地の13階にあり、景色が綺麗。さながら高級マンション。私が自分で見つけていたカラオケは、汚い雑居ビルの一室。さらに今日行ったところより高い!やっぱり台湾の友達に紹介してもらうところはハズレがないなあと思うのでした。