今日で5月も終わりらしい。びっくりである。でもまあ、留学の終わりを意識して日々を過ごしているせいか、ああまだ留学が終わるまで2ヶ月あるな、という謎の余裕もある。微妙な気持ちだ。
朝起きるとまず、スマホの通知を確認する。すると、大学の先生からメールが届いていた。先週なんとか形にした卒業論文の題目について、「今のところはこれで大丈夫でしょう」とのこと。あとは書類を書いて、PDF化したのちメールで送るのと、国際郵便で大学の方にも送れば終わりだ。とりあえずひと安心。卒論の題目も目処がついたことだし、6月は中国語に集中するぞ、と心に決める。
朝の授業を終え、DVDを返すために図書館へ。そのあと、基隆の社寮島にある琉球人墓に行く予定だった、当初の予定では。
図書館で探し物があるからって、棚をふらふらしていたら、面白そうな本が大量に。気がついたら、5冊手にしていた。いやいや、今月は中国語に集中するんだぞと思いながら、台湾中国、日本、沖縄に関連するところだけ読んでみる。すると、これが面白い。気がついたら、お昼もいい時間だった。ギャグかよ。
予定を大幅に変更することにした。タピオカミルクティーを久しぶりに買って、クーラーをつけた部屋の中で本を読むことにしたのだ。なんせ、今日は金曜日!金曜の夜は相部屋が居ないのだった。クーラーもつけ放題だー!途中、本を読みながら食べるお菓子を買うべくセブンによったら、タピオカミルクティーを忘れる。まだひと口しか飲んでないのに!手に持ったものを失くす天才である。
今日は月に一度の眠くて仕方ない日ということもあり、ベットで本を読みながら、時々お昼寝もした。ほんとうに、ゆったりと、台湾で過ごす日々って素晴らしいものである。
私は日本に居るとき、資格の関係で単位ばかり取っていた。どうせ時間があっても、だらだらするだけだし、と言ってたけど、こうして自由な時間が生まれたところで、私が本当にしたいのは本を読むことだった。もう少し、自分を信じても良かったなと思う。私は人文系の学生で、本を読むことは人文系にとって必須である。単位を集めて満足していたその先を私は見なくてはならない。
台湾原住民のタトゥーと、沖縄のハジキ(入墨)についての記述があるとのことで、ずっと気になっていた本。やはり台湾大にあった。面白くて一気に読んでしまった。
知るということは、そのことに対して、その地域に対して、その人たちに対して、経緯を払うことである。台湾原住民博物館でインターンするにあたって、できるだけ関連の本を読みたい。
気がつけば、この一ヶ月で20冊近くの本を読んでいる。漫画やDVD、中国語の本を加えればさらに増える。台湾と日本では自由になる時間が比べ物にならないけど、日本にいた時以上に台湾で日本語の本を読んでいる。中国語の本を読まないと。もっと中国語に触れないと、という焦りはすごくある。でも、でも、いまは日本語の本を読みたい時期なのだとしたら、今読みたい本は、いまが読み時なのではないか。
昨日の道教寺院、道士のふるまいに込められた意味はなんだろうかと思うとき、役に立つのは中国語以上に、日本の大学で受けた授業だったり、台湾に来て慌てて読んだ本だったりするからかもしれない。(多くの日本人がそうであるように、台湾人の多くは年中行事に込められた意味を知らないし、現代の若者は年中行事に関わらずに生活するものも多い)両者のバランスを取るのはすごく難しい。ただ、どうであろうとも、志向錯誤しながら学んだ日々はきっとどこかで自分の財産になる。今はそう信じるしかない。
本を読み終わった夜中、もう留学も終わりに近づいているし、ととっておきのどん兵衛を開封した。日本の、出汁の香り。深夜にそれを食べるという背徳感をスパイスに、とても幸せなひとときであった。
留学して日本に帰りたくなるのは、きっと留学先がつらいからだと思ってたけど私の場合はそうじゃないな。厳しい留学生活を過ごしてないからかもだけど。沖縄もつくばも好きだから恋しくなるし、でも台湾も離れたくない。好きがたくさんあるのも苦しいね
— きのこのこ (@kinokonoko1111) 2019年5月31日
日本が恋しくなるのって別に辛いからじゃなくて、明日のSONGSに椎名林檎が出るからとか、行きたいイベントがあるからとか、本屋で本を買いたいとか、そういうこと。最近はどの留学生とも「いつ帰国?」が会話の定番で、とても悲しいと思うけど、離れたら離れたで案外やっていけることはよく分かってる
— きのこのこ (@kinokonoko1111) 2019年5月31日
沖縄を思いつつ、高校卒業して以来ずっと沖縄を離れて暮らしているように、案外わたしはどこでも生きていけるんだろうなあと思う。少し寂しいけれど、とりあえずそれは強さだと思っておこう
— きのこのこ (@kinokonoko1111) 2019年5月31日