雑記帳

沖縄と民俗と言葉と本と

1月のこと

 

 このままだと無のまま一年が終わるのではないかという恐怖から、毎月のまとめを書くことにした。

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 自粛に次ぐ自粛の中、年が明けて。昨年抱えた問題が特に解決するわけでもなく、割とつらい月だった。親の病院関係のことや家事をしているか、自分が体調悪くて寝ているか、たまに思い出したように大学院の課題をやるかの生活。親のことの拘束時間はそう長くはないはずなんだけれど、家の中で怒鳴り声とか泣き声とか聞いたら気持ちを持ち直すのに数時間かかって一日がおわる。さらに色んな調子が良いなって日でも、地元の大学の図書館は新型コロナウイルス対策で使えないし、県立図書館までは1時間くらいかかる。色んなことに焦ってるのになかなか気持ちも身体もついていけていない。でも、住んでいる地域の自然は豊かで、海を見ながらぼけっとする時間がわたしにあって良かったと思う。

 

今季アニメはゆるキャンにハマってる

1期からかなり好きだったけど、2期になってさらに面白いよ、ゆるキャン△。高校生が等身大でキャンプをただ楽しんでいるだけなんだけれど、そこが良い。

 1期観てた時はピンとくるキャラが居なかったんだけれども、2期になってようやくダブルヒロインの魅力が分かるようになってきた。しまリンは感情表現が少ない子だけど、彼女なりに友達を大事にしようって努力している。逆に天真爛漫なように見えるなでしこだけど、しまリンの一人の時間も尊重しようとしていて。この子たち、高校生ながら自分のことも他人のことも大事にできる、なんて良い子なんだ!って思ったら一気にキャラのことまで気になるようになった。

 家ごもりで娯楽のない日々だから、ゆるキャン△に思い切り感化されて庭キャンプも始めた。近所のホームセンターでアウトドア用椅子(800円)とアウトドアテーブル(1300円)を調達し。100均で固形燃料や五徳、クッカーを買った。これだけで十分楽しめる。キャンプ雑誌からいそいそとメスティン料理を調べて試してみるのも楽しいし、もっとシンプルにカレー麺だけでも満点の星空の下で食べてる事実がうれしい。

 

思えばわたしの今まで、アニメや映画、本から興味をもって世界を広げてもらってばっかりだ。f:id:kinokonoko11:20210207181120j:plain

 

ボタニカルキャンドル作った

今年の目標にも書いた、ボタニカルキャンドルづくりをさっそくやってみた。

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 これも道具はほとんど100均で揃えて、ドライフラワーはアリエクスプレスにて格安価格で買った。初めてにしては結構かわいくできたな、というのが3割。蝋が固まるタイミングでどうしても色が濁って、ドライフラワーが映えないなという思いと、このままだとドライフラワーが燃えるのでは?という思いが残り7割。まだまだ試行錯誤が必要。次は二層にしてドライフラワーが燃えないようにしてみようと思う。(基本中の基本)将来的には家のまわりに咲いている沖縄の植物を使ったボタニカルキャンドルを作れるようになると楽しいんだけれど。

 

自作パソコンとかその他周辺機器を買った  

 来年度も実家でがっつり修論に向き合うことが確定し。こりゃ、高校生のままの部屋、大学入学時に買ったパソコン(だいぶガタ来てる)じゃ厳しいなと思い。伯父からの修士進学祝い10万円で諸々揃えることにした。自作パソコンは弟に組み立ててもらったので、私の知識は中々に足りないけれど、「買う以外選択肢がない」と思い込んでたものでも作れるんだなという発見が嬉しかった。ちなみに、ダブルモニターにしたら書き起こし作業がかなり捗るようになった。イラレで地図を描くのも、国土地理院地図やグーグルマップを参照しながらできるので、スムーズになったかな。

 

 それから冒頭に書いたように、思い通りに研究も勉強もできていない現在。気持ちに全然余裕がないうえ、大学から離れていると大学院生としての自我も忘れてしまいそうで、ダメな自分に落ち込む。自分はやりたい研究があって大学院に進んだはずだったのに、一年前の希望にあふれてた自分を裏切っている。でもコロナや母の病気やらで仕方ないのでは?と言い訳したくなったりもする。そして言い訳してしまう自分がやっぱり心底いやになる。このループが堂々巡りを続けるとたいてい良いことがないので、まだまだ余力があるうちに、実家の環境を整えたのは正解だったと思う。iPadも買ったよ。

 

 

 

観た映画とか 

パラサイト 半地下の家族(字幕版)

パラサイト 半地下の家族(字幕版)

  • 発売日: 2020/05/29
  • メディア: Prime Video
 

  パラサイトを観た。ガッチガチの社会派映画だと思い、なかなか手が出せずにいたんだけど、ギャグもあればハラハラするところもある。当然その背景には貧困、格差というヘヴィな問題が横たわっているのだけれども、楽しく観れた。そりゃ人気作になるわって感じ。

 印象に残ったシーンは、インスタント麺のチャパグリを食べるシーン。お金持ち家族なので和牛を入れて食べるんだけれども、それでも「インスタント麺食べるんだ!?」ってことが意外だった。意外と成り上がり家庭なのか……。日本じゃ過去に、当時の総理がカップラーメンの値段を知らなかったとかで話題になってたくらいだからねえ。そして単純にチャパグリは美味しそうだった。

 

 ちなみに、チャパグリはカルディで見かけたのですぐさま買って食べた。

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 パラサイトに影響されてたから、牛肉も入れたよ。牛肉の油によってコクが増して、おいしかった。ちなみにノグリはちょっと辛すぎるけど、チャパゲティ単体も大好き。ああ、韓国行きたい。

 

 

映画「下妻物語」

映画「下妻物語」

  • 発売日: 2016/08/31
  • メディア: Prime Video
 

  茨城弁が恋しくなって観た「下妻物語」。聞きなじみのある地名が出るたびにテンション上がってた。あ、関東鉄道じゃん!牛久大仏、やっぱりでかい!!って。2004年の作品なんだけれど古さを感じさせない。そのくらい田舎は閉塞感に満ちているのかもしれないんだけれど(映画公開の翌年につくばエクスプレスが開通してるから少し都会になった?)ロリータ少女とヤンキー少女はそんなことおかまいなしにぶっ飛ばしてくれるから最高だった。


読んだ本・漫画とか(かたい本は除く)

 

  キャンペーンで黒執事全巻が無料で読めたため、一気読み。1日で30巻まで読みたくなっちゃうスピード感だった。最初は完璧な執事が何でもやっちゃう系の漫画かなと思ってたんだけど(偏見がすごい)そんなことなかった。じっくりと練られたダークファンタジーって感じ。どれだけ伏線がはりめぐらされているんだ?って何周もした。

 

 

図書館戦争 LOVE&WAR コミック 1-15巻セット (花とゆめCOMICS)

図書館戦争 LOVE&WAR コミック 1-15巻セット (花とゆめCOMICS)

  • 作者:弓きいろ
  • 発売日: 2015/06/05
  • メディア: コミック
 

 ネットオフのタダ本っていう、本のサブスク的なものを利用している。これは月に15冊本や漫画が届くんだけれども、今月は図書館戦争の漫画版にした。原作もアニメも大好きな作品で、堂上教官にはかれこれ10年以上も夢中になっているんだけれど、漫画でもキュンキュンしまくった。少女漫画っていうのもあって、原作以上に甘々じゃない?本棚に並べて置くにはちょっと照れてしまうような。でもそんなところも素敵よ……。

 

 

ラブコメ今昔 (角川文庫)

ラブコメ今昔 (角川文庫)

  • 作者:有川 浩
  • 発売日: 2012/06/22
  • メディア: 文庫
 
クジラの彼 (角川文庫)

クジラの彼 (角川文庫)

  • 作者:有川 浩
  • 発売日: 2010/06/23
  • メディア: 文庫
 

  図書館戦争から火がついて有川浩(ひろ)キャンペーン月だったなと思う。病院の待ち時間で読んだり、寝る前に読んだり。高校生、大学生の頃は近代文学とかちょっと背伸びした読書傾向をしていたんだけど、最近は原点回帰気味。本を開けばすぐに物語に入りこめるような作品の良さをしみじみ感じている。

 

観に行った展示とか

 沖縄県立博物館美術館にて開催していた「名画を読み解く―珠玉の東京富士美術館コレクション」を観に行った。モネの睡蓮が沖縄初上陸とかで話題になっていたもの。

 絵を鑑賞する時に何を観ているのか、は人それぞれだし、同じ人でも時によって全然違うと思う。構図や技術の巧拙、作家論を読み取る人も居るんだろうけど、私はやっぱり絵から透けて見える名もない人たちの生活が好きだなあと思う。一つの絵を色んな人と一緒に見つめて、そこから見えるもの・見るものがそれぞれ異なるってなんかいいよな。台湾で博物館インターンしていた時に監視員もやったけれど、絵を観ることと同じくらいに絵を観る人を見ることも面白かった。

 

 私は美術館に行った時には一番気に入った絵のポストカードを買うことにしている。今回買ったのは、アンリ・ル・シダネルの「森の小憩、ジェルブロワ」だった。森の中でピクニックしているみたいな絵。雨続きの日に行ったからか、絵のなかの木漏れ日に妙に惹かれたのだった。美術館のような空間で集中して絵を観た時の没入感や、かすかな興奮とその後の身体の重さっていい映画を観た時とも近い気がするし、水の中に潜っているのとも近い気がする。気に入った絵のポストカードは自分の部屋に貼ったり、友達に送ったりする。ポストカードももちろん素敵。でも、身体が重く感じるような没入感って本物の迫力だからこそなのかもしれない。

 

 

その他

 言っちゃいけないことって訳でもないだろうから書いちゃうと、茨城の聞き書き調査の書き起こしを謝礼(?)時給(?)をもらいながらやっている。自分が直接お会いしたことのない方の話を書き起こすのは初めてのことなんだけれど、書き起こしているとどんどんその人に会いたくなる。