少し時が空いてしまいましたが、昨年の夏に参加したラオス研修レポートをブログにコピペする作業を続けます。
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ラオス研修 8日目 セタティラート病院2013.07.31
ホームステイも終え、明らかにこのプログラムのゴールが見え始めたこの日。久しぶりにビエンチャンで研修がありました。まずはじめに行ったのが「セタティラート病院」沖縄県が草の根協力として、歯磨き教育を行っている病院です。
ここでも日本は、沖縄県はすごかったです。英語でのパワーポイントだったので、薄っすらとしか理解できませんでしたが、それでも伝わるその凄さ。虫歯については知識が必要で、改善をすることは可能であるとも学びました。確かに、oicメンバーのなかでも度々会話に上がることもあったのですよ。「ラオスの子供達は明らかに虫歯でいっぱいなのに、痛くないのかな?」と。虫歯は自然治癒することのない病気だと聞いたことがあります。だから、一度虫歯になった歯はずっとそのまま。しかも歯磨きの習慣がないのなら、虫歯は増え続けます。そんなのって、怖くないですか?
虫歯の問題。その解決には、お金も時間もかかるでしょう。でも、お金を出せない私にもできることはあります。それは「知識を与える」ということです。何度も書いたかもしれませんが、これもまた大切な国際協力だと思います。ラオス人は歯磨きの大切さをしりません。なぜ、歯磨きをするのかも知りません。だから、歯を大切にできない。だから、虫歯の子が増えてしまう。そんなのではいけません。なかなか治療ができないラオスだからこそ、虫歯の知識を与えることが最も簡単で、大切になるのだと思います。
日本の国際支援についての説明を受けたあと、私達は病院を見学しに回りました。サヤブリでもそうでしたが、病院が汚い。廊下にまで患者さんがあふれかえっている。やはり日本とは比べ物にならない状況です。これでも、この病院の入院費はサヤブリ県病院の10倍。お金持ちしか治療を受けられません。また、とりあえずは日本と同じような機械もあったので、医療は高レベルとはいえなくともそこそこのものを受けられるのかもしれませんが、腑に落ちない部分もあることも事実……。
この病院も患者さんよりもお見舞いの数が多いそうです。それで、廊下に患者さんが寝るような事態になっているのだと思います。それって、おかしくありませんか?私だったら、お見舞いの人数を制限して、患者さん全員にもっと適切な医療を受けられるようにします。でも、多分ラオス人はそれでは納得できないのでしょう。家族を大切にするから?死生観が日本とかけ離れているから?これといった答えは分かりません。それでも、感じるのは日本と違うこの国の精神のあり方です。「命の重さは皆同じ」そんなことをよく耳にします。私もそうだと思いますし、そうであってほしいと願います。しかし命の重さは皆同じであろうとも、その命をどう見るかは人それぞれの違いがあるのだと思いました。
それから、他のラオスメンバーも書いている通りこの日私達は忘れられないことを言われました。それは「日本からまた援助を受けれたら、嬉しいと思います」という旨のこと。通訳の伝え方も悪かったかもしれません。でも、この言葉に私はどうしても違和感を感じずにはいられないのです。援助する側、日本。援助される側、ラオス。両国の関係が持つ問題点が浮き彫りとなった今回のプログラムでした。