雑記帳

沖縄と民俗と言葉と本と

11月第4週 週報

 週報を書こうと思ったものの、習慣的に文章を書くのが難しい。

 いや、文章を書く習慣を取り戻すのが難しい。中高生の頃はあんなにも言葉を欲していたのに。それは同時に私がもう孤独ではないということなのだと思う。中高生の頃は、周りに分かり合えると思える人が居なくて、おそらく理想も高かった。自分の中の言葉に求めていた。でも、もう私は孤独ではない。生き抜くために言葉を欲しているわけではない。だからもう文章を書く習慣を失ったのだと思う。でも、だからこそ、やっぱりまた書きたいのだと思う。

 

 なんでもない文章、週報。11月第4週

11月19日 月曜日

 業務後、三線部。最近、いきなり弾けるようになった感覚がある。工工四が大体読めるようになったことが大きいんだと思う。少し前までは歌待ちの部分しかスムーズに手が動かなかった。聴きなじみのない部分になると混乱してしまっていた。それが工工四と手の動きが一致するようになったことで、指示通りに動けるようになった。そして指示通りに動けるってことが楽器には大事なのだと思う。とはいえ、指がつっかえたり、間違えたりとスムーズにいけるのは3回に1回程度なのだけれども。

 楽器の練習って外国語に似ていると思う。中国語もピンイン通りに発音できるようになってからはだいぶスムーズだった。結局、地道な努力が大事なのだ。私には苦手なことだ。でも、博士論文のようなどこに手をかけていいのか分からない、曖昧とした山を登ろうとしている時には、この単純さが救いになったりもする。

 

11月20日 火曜日

 自分への誕生日プレゼントが届いた。

 友達から誕生日プレゼントはたくさんもらってて、これが生活に潤いが足されるタイプの素敵なプレゼントだった。デパコスとかちょっと良いスクラブとかちょっと良いハンドクリーム、自分じゃなかなか買えないハンドソープ、ルピシアの紅茶とか!本当にありがたいなって思いつつ、自分へのプレゼントは生活のマイナスをカバーするものにしようと思った。

 生活のマイナス、私にとっては髪を乾かす時間だ。髪の毛を乾かすのが面倒くさくて、風呂に入りたくなくなる。帰宅後すぐにシャワーに入るのが正解だって自分でもわかっているのに、行動に移せない。自分の怠惰さを責めてもあんまり意味がないので、モノで解決しようと思った。

 

購入したのは、ヘアブラシ、ヘアタオル、ドライヤーの3点

 

 

 

全部「速乾」で検索して出てきたものを購入した。

実際、髪の毛を乾かす時間は5分くらい短縮できた!特に速乾タオルがお気に入り。最近は以前使っていたドライヤーも合わせて両手の2台体制で乾かしている。お風呂に入ることへの面倒くささは15%くらい減った。

 

11月21日 水曜日

 業務のことは書かないって決めているけど、これは書いちゃう。

 職場に大学の先生が遊びに来てくれて、連絡をくれてとっても嬉しかった。先生の授業自体は教職課程で少し取ったくらいなのだけれども、色々と縁があって良くしてもらっている先生。私の大学は沖縄県内でないからだいぶ離れているのに、ずっと大学の縁に守られている。

 「本当に良かったですね」と言ってくださった。わたしもそれに対して「大学生活で思いっきり好きなこと、関心のあることをやらせてもらって、それを全部活かせる職場なんです」と返した。そういう職場であることがありがたいし、今でもこうして気にかけてくださる先生がいることがありがたい。

 大学にはまだ在籍しているので、やっぱりそこで博士論文まで書きたいな~と思った。

 お昼休みは外に食べに行った。

 

11月22日 勤労感謝の日

 久しぶりにもういいやってくらいにダラダラした。9月の中旬に一人暮らしをはじめて以来、毎日どこかにでかけていたので一日部屋から出ないのは初めてのことだった。

 11月末、いつもこのタイミングで自律神経がつらい感じがする。相当な冷え性なので冬も苦手だけど、秋から冬になるこのタイミングが一番苦手。平日の仕事はふつうに行っているけど、今週は休んでしまおうかってきつさがある。21時には布団に入っているのに、7時半になっても布団から出られない。でもこの手の不調とは付き合ってだいぶ長いので、時期的なものだってわかっている。むしろここで、「わたしは社会に適応できないんだ」とか無駄な自己否定をしてしまうと長引く。とにかく深く考えずに自分の不調に対する受け身を取る。

 深呼吸する、夜眠れない分は昼間で補えたらオッケーってことにする、太陽光を浴びる、あったかくする、できれば湯舟に浸かる、あったかい鍋を食べる。昏々と寝る。

 

 ゆっくりと少しづつ読んでいた原田マハ『常設展示室』も読み終わった。

 

 アメリカにいる友達から図書カードのプレゼントをもらったから、「あの子ならどんな本を選んでくれるかな~」って思いながら選んだ本。

 

11月23日 金曜日

 前日にダラダラしまくった効用で、少し先のことが考えられるようになった。12月に台湾調査に行こう。

 台湾調査とは何も関係ないけれど、コンビニで「地球の歩き方 台湾」のグミを買った。杏仁豆腐味であった。台湾に住んでいた期間、杏仁豆腐を食べたのはごくごくたまにだった。杏仁茶の方が機会があったと思う。「台湾イメージ」は杏仁豆腐なのだなと思った。でもここで杏仁豆腐を出してしまったら、香港の時は何を出すのだろう。エッグタルト?

 友達と実感として何が台湾味であればしっくり来るのか喋った。スイーツとしてよく食べられているのは豆花とか仙草ゼリーだと思うけど、グミとしてしっくりくるようには思えない。結論としてマンゴーかライチかな。(違うタイミングで職場でも同じ話になったけど、やっぱり同じ意見だった。こういう他愛のなさ、好き) 

 

 昼休みには「小さな絵本展」に行った。とってもかわいくて、その場に居るだけで癒されるものがあった。

 沖縄の絵本作家の作品展なので、沖縄を描いたものが多い。何が沖縄らしいとされ、何が選ばれてどう描かれているのか。色んな沖縄へのアプローチがあって、とても惹かれる。今わたしが手に持っているスコープは「民俗学」で、このスコープもまだまだ修行中なのだけれども、違うスコープも手にしてみたいなと思う。

 

11月24日 土曜日

 やっぱり調子が良くなくて昼過ぎまで思いっきり寝た。思い出したように発表準備をしてみようとしたけれど、きつくてまた布団に戻った。

 午後は沖縄民俗学会の運営のお手伝い。沖縄に地元の子として帰ってきて、恵まれたポストに就いた以上、こういう頼まれごとを引き受けるのも仕事のうちだと思っている節がある。コロナで沖縄に帰っていた期間、わたしは地方の学会に助けられたし、沖縄の人が沖縄のことを深く知る機会は大切にしたい。でも、やっぱり身体が一つじゃ全然足りない。私は自分が全然タフじゃないことをしっかりと自覚すべきだ。

 

 アニメ「葬送のフリーレン」を観ていた。落ち着いたリズム感が妙にはまっているのか、漫画よりアニメの方が好き。寿命が異なることは時間の感覚も異なるってことだけど、同時代に生きているってことには違いない。それを淡々と描いていること、勇者一行の旅のリフレインが妙に「エモい」のが魅力なんだろうなって思う。

 

11月25日 日曜日

 朝9時に家を出て、21時半に家に帰る。一日調査だった。

 調査のこと、仕事のことはこのブログに書かないと決めているから書けないけれども、やっぱり私が一番楽しいって思えるのは民俗学であり調査であり、仕事なんだと思う。いま、見せていただいていること、学んでいること、全部大事にしたい。だからこそ、やっぱりSNSやブログには書かない。守秘義務や研究倫理があるからだけれども、それ以上にとにかく大切に扱わないといけない気がするのだ。

 

 1週間おわり。今週はぼちぼち。