雑記帳

沖縄と民俗と言葉と本と

就職しました

 このブログには中学生の頃から、節目節目で色々自由に書いてきた。だからやっぱり報告したいなと思って、書く。わたしはこのたび就職しました。

 就職先は沖縄で、ずっと夢見ていたところ。民俗学を専門にして、ご飯が食べられるようになった。嬉しい。怒涛の2023年、試験の苦しかったこととか、一瞬だけ行って帰ってきた台湾留学とか、色々書きたいことはあるけれども、今日はこれだけ。

 夢が叶ったんだなあと毎日しみじみ噛みしめている。でも夢が現実になった後こそ、日常は続くのだから、いまはとにかく仕事を覚えること、健康で過ごすことが何より大事で、それから博士論文も諦めたくない。ここからまた頑張ります。

 短い便りはおわり。もう少しだけ落ち着いたら、もうすこし長い文章が書けるといいなあと思う。

2023年の目標(随時更新)

 2022年はほとんどブログを書かなかったので、今年は月に1~2回程度書けたらいいなと思う。このブログ、わたし的には半匿名でやってるつもりなんだけれども、この「半匿名」っていうのがなんとなくやりにくいなあと感じて、放置気味になっていた。完全匿名というかたちでいっそ作り直すのもアリだなと思う。でも中学生のころから気が向いた時に好きなことを綴るノートとして使っているので、ちょっともったいない気もする。もっと丁寧に気合を入れて書いて実名にする?でも気楽に書けるいまの形態を手放したくない。そういうわけで今後も要検討かな。

 

 1月中少しずつ書き溜めていったやりたいことリスト、そのうち人に見せられるものをブログの方に残しておこうと思う。消したものは○○に会いたいとか、研究系の具体的なもの。残したものはどちらかというと生活に関係するもの。

 

鍼灸行ってみる

整体行ってみる
サップしてみたい
小説をたくさん読む
 新書もたくさん読む
 論文を一日一本読む
中国語をよく聞く
中国語リスニングをC1
たくさん寝る(平均8時間)
名護に泊まりに行く
 中国語リーディングをC2
香りものを楽しむ



 中国語をよく話す
手帳を書く
除夜の鐘を鳴らす→クリア!
リサーチマップに登録する
離島にも行く
広島に行く
マース煮をつくる
沖縄料理を新たに3つ覚える

 鹿児島に行く
 船で奄美に行く
 スマホのスクリーンタイムを3時間以内にする
「」で発表する
「」の研究論文を投稿する
「」に投稿する
一日8時間以上研究勉強読書する
沖縄の公立図書館も色々見る
プールに泳ぎに行く
沖縄の公立博物館を制覇する
読書ノートをつける
 きっぱんを食べる
台湾の博物館を5つ以上まわる

 猫背をなおす
博物館の記録をつける
 恩師に手紙を出す
 茶道の平点前を思い出す
 和装をしたい
つくばに行く
 中国茶を持って帰る


乳がん検診
 石垣に行く
 伊是名に行く
 伊平屋に行く
 組踊を見る
 漫画喫茶に行く
 論文のスキャンと整理
猫カフェに行く
 犬カフェにいく
 沖縄文学を5冊読む
織物体験する
 沖縄の独立系本屋に行く
独立系書店で必ず本を一冊買う
スマホでいい感じの写真を撮れるようになる
 積立nisaはじめる
中国語の名刺を作る
 本棚を組み立てる→クリア!でも調子に乗って本を増やしたらまた足りなくなった

キーケースを買う
 南九州に行く
 東村に行く→クリア!
 毎月服を買う
バック駐車できるようになる
ふぐ料理
北部まで運転できるようになる→クリア!
 蔵書管理をする

 ブログを月一本書く

睡眠時間の記録をとる
 家計簿つける
 燻製つくる→クリア!
台南のフードをたくさん食べる
最低n万円貯金
 台湾の市を制覇する(雲林、新竹)
 鉄瓶買う
 琉球風の着付けもやってみる
 スマートウォッチを買う
 台湾虎尾のシュガートレインに行く
 脱毛はじめる

かりゆしウェアを買う
 琉球競馬をみる
 電報をうつ
 電報を受け取る

漫画喫茶で思い切り漫画読みたい
ちょっと良い 長靴を買う→クリア
 琉球歴史小説を読む→クリア
 首里城新春の宴にいく→クリア
沖縄七観音制覇する→クリア

毎月花を買う

花を活けたい

 

 

 1月中にクリアできたものもちらほらある。また2月よりしばらく台湾の予定なので、台湾関係も多め。またしばらく沖縄に住もうかなと思っているので、沖縄関係も多め。研究フィールドが沖縄・台湾っていうのはあるけれども、そうでなくとも、生活のなかから住んでいる地域を深く知っていきたい。

 

 新型コロナウイルスの流行と母の病気の関係でやむを得ず沖縄に帰ってきた大学院生活だったけれども、沖縄で色んなひとに良くしてもらいながら、何とか日々をまわせている。今年も沖縄を拠点にして、沖縄に居るからこそ自由に飛び回って、いろんな話を聞いて、それを全部研究に活かせたらいいと思う。とはいえ、私は圧倒的にインプットが足りないし、たまに戻る関東の大学の刺激もまた大好きなんだけれども。いいとこ取りできたら一番最高だ。

通信制大学で教員免許(国語)を目指した話③ テストと免許申請

 

 更新がまた開いてしまったけれど、一度始めたシリーズなのでしっかり書き切ってしまもうと思う。

  教員免許(国語)の取りこぼし単位を通信制大学佛教大学)の科目等履修生になって取った話。2020年のことなので、今からちょうど2年前。大学院修士課程の1年生だった。

  

kinokonoko.hatenadiary.jp

kinokonoko.hatenadiary.jp

   9月の月末にレポートの合否がわかり、そのまま10月第一土日で試験だった。

 もう科目等履修生期間が終わったので、はっきり書いちゃうのだけれども、私は佛教大学で科目等履修をした。そもそも国語教職に対応している通信制大学が少なく、選択肢も少ないのだけれど、私がそのなかでも佛教大を選んだのにはテスト方式が魅力的だったことが挙げられる。

 

 佛教大のテストは、定められた2日のうちに定められた回答をつくり、提出するというもの。なんだ、全然レポートと変わらないじゃんって思った。さらに私は暗記形式のテストよりレポートの方が得意だったので、こっちの方が都合良かった。

 

 私が受講していたのは、国語教育法に関わる2科目8単位。よって、テストも2科目だった。

 私は特にテスト対策はしなかった。理由として、忙しくてそれどころではなかったことと教育実習を終えたばかりだったので一定の自信があったことが挙げられる。また通信制大学の場合、試験は期間内(大学によって異なるけれど、1年の科目等履修生なら2月末までなど)なら複数回受験できるため、「今回の試験がダメだったらその時対策を考えよう」と思ったのだった。

 

 試験当日は普段より早めに起床し、佛教大学のサイトで試験問題を確認。その上でパソコンを持って、自分が在籍している大学図書館に向かった。佛教大のテストがレポート方式であるため、当然ながら書籍を参照することは許されるし、寧ろ何かを参考にすることが前提とされていると考えたためである。もちろん、テストの回答では参考文献リストも書いた。

 大学図書館でなくとも、近くの図書館等が利用できるのであれば、この方法はとてもおススメ。そして、できれば大学図書館に行けたらそれがベストだと思う。何故なら、大学図書館には教育系雑誌が置いてあるし、特に国語教育の実践がたくさん掲載されている雑誌は大変参考になるから。あと教育学部の学生が利用できるようにと多くの教科書が置いてあると思うので、レポートの構成は組み立てやすくなると思う。レポート提出時で「指導案を書く」課題が出ているから、該当科目の教科書を手に入れる必要があるのだけれども、自分に合った教科書を見比べるのも楽しいし、良い機会になった。*1

 

 今は新型コロナウイルスの流行に伴って、多くの大学が学外者立ち入り禁止になっているけれど、通常時であれば大学図書館は地域に開放しているので、通信制大学生も地元の大学をうまく活用できたら良いと思った。もちろん、佛教大の通信課程であるということは佛教大の図書館も利用可能なので、自分が関西在住であったら利用したかもしれない。

 

 2年も前の出題であることと資料参照可の論述系の試験なので、試験問題を書いてしまうと、1科目目の出題は以下の通り。

 1平成29、30年度版、中学校・高等学校学習指導要領の内容に基づいた中等教育における「読書」の指導について。

 2)中学校・高等学校の目標や内容の共通点・相違点

 3)「読書」の指導にあたって大切なこと、留意すべきこと

 

 読書教育は国語教職のなかでも最も関心を持っている箇所でもあるので、嬉々として書いた。試験の出題傾向としては、指定教科書で取り上げられているトピックがベースとなっていて、そこからさらにレポートでは触れられてなかった部分であった。満遍なく理解できていますか?って問われているようだった。ここに回答を載せることはしないけれど、私も突飛なことは書かず、教科書と学習指導要領解説を丁寧に読み込んで回答を作成した。レポートと異なり字数制限がなかったのもやりやすく、3200字書いた。95点。

 

 

 そして2科目目は以下の通り。

 平成29年度版中学校学習指導要領に基づいた授業について、自分であればどの様に展開するのか説明する。

 1)生徒のどのような力の育成を目指すのか

 2)具体的な展開案

 こちらは端的に言えば指導案が求められている。中学校学習指導要領ということで、中学校の教科書をベースに授業展開を考える必要があるので、やはり中学・高校両方の教科書が手元にある必要があると思う。

 

 私は中学3年生を対象として、魯迅の『故郷』を取り上げた。定番教材なので、自分自身が教育を受けた経験があること、雑誌等に掲載されている実践も豊富であることがその理由。また同時に思い入れがある作品だったというのも大きい。

 あくまでもテストとしての指導案なので、勢いで展開が思いつくものの方が書きやすいと思う。こちらも字数制限がないので、思いっきり書いて5000字。95点だった。

 

 後日結果が出て、2科目とも95点だったので無事に単位取得。

 科目等履修生としての身分は3月末まであったけれど、取るべき単位は取ったので、その後は何もせず。2021年3月に「身分が切れましたよ」的な通知が実家に届いた。

 

 すごくあっけなかったのだけれども、一度諦めかけた国語の教員免許が取得できたことに変わりはなく。通信制大学が教育の機会を広げてくれていることに違いはないだろう。

 

 なお、免許申請はとても面倒くさかった。

 大学卒業と同時に免許を得る場合は、大学が一括申請してくれるものだけれども、科目等履修生の場合はそうはいかない。自分の住んでいる都道府県の教育委員会が求めるフォーマットで、様々な書類を揃えて(戸籍とかも必要)、さらに手数料として収入印紙を購入する必要がある。私の場合は、中学国語・高校国語・高校地理歴史の3枚分の教員免許状が必要だったため、1万円くらいの出費となった。

 

 本学籍の大学とは別に科目等履修生をしている場合、ややこしくなるのが大学の卒業証明書を取ったうえで、複数の学校にまたがって「学力に関する証明書」を発行する必要があることである。この発行方法も必要時間も、またフォーマットも学校によって異なるので色々と早めに動く必要がある。

 

 私は進路が大学院博士後期課程への進学と決まっていたこともあって、腰が重く、ようやく申請したのは2021年の年度終わりだった。でも免許の更新制も廃止されるとの話だし、早めに申請しておいて損はないと思う。

 

 ここまで書いておきながら、私はやっぱり国語の先生になる可能性は低いと思う。大学入学時点ではそれなりに高い可能性をもって教職を取っていたけれども、学んでいく過程で国語よりも地理・歴史に、さらにやっぱりできれば、沖縄の民俗という専門性をもって仕事ができれば、という思いが強くなっている。

 それでも教員免許を取って良かったと思う。教員免許自体もそうだけれども、国語の教員免許を取るぞと決めたからこそ、日本文学、中国文学、日本語学と幅広く学ぶことができた。沖縄で生まれ育ち、そもそも自分にとっての「国語」とは一体何か分からないところがあるのだけれども、大学での学びはそこで考えるだけの余地を与えてくれたと思う。

 

 それに、教員免許という目標をもって通信制大学に入学したことで、科目等履修生という方法を知れたことも大きい。新型コロナウイルスと家庭の都合で2021年は沖縄に戻って修士論文を書くことになったのだけれども、その際図書館利用という面でも、その他の面でも、沖縄の大学で科目等履修生をやれたことが大きかった。その方法を知っていたのはやはり佛教大での経験によるものだった。

*1:学類時代に取った国語教育法の授業ではそれこそ国語の教科書を作る取り組みなどがあって、すごく大変だったけれど、その分楽しかった思い出。教科書に載せる作品の選定、編集方針決め等々を経験すると、教科書って思った以上に作成者の思惑が反映されていることにも驚いたのだった。

車を買った

 

 車を買った。とても嬉しいから日記を書いてから寝ようと思う。

 何をしている時が一番「大人になった」と感じるか。

 わたしの場合は、酒を飲むときでもクラブに入場したときでも、ひとりで海外旅行に行った時でもなく、運転している時だった。遠くに行きたいと願っている子どもだったこと、それに対してほとんど移動の自由がないような田舎で育ったからだと思う。

 

 沖縄の大学生の多くは大学入学のタイミングで車を購入する。沖縄の大学の多くは不便なところにあって、車がなければ通学に不便するからである。しかしわたしは沖縄県外の大学に行ったから、車を買うタイミングを逃していた。帰省の時だけだったら母や弟の車を借りれば用が足りた。新型コロナウイルスが流行して、関東の下宿を引き払ったのとほぼ同時期に母が病気療養に入り、母がほとんど外出しないこともあって、自分専用の車を買わなくても済む状況が一応あった。でも、車を使う時には「いつ、どこに行くのか」を母に言わなければならないし、母の通院などの事情にも左右されるから面倒だった。

 

 沖縄に帰ってきて、この1年くらいずっと車が欲しいと思ってきた。車を買うために、ひそかにアルバイトをした。朝7時から9時まで、週5日の中学校でのアルバイト。そしてそのバイト代をコツコツと貯めて、ようやく、キャッシュの一括払いで買ったのだった。アルバイトの話もいつか書きたい。かなり地味なアルバイトだったけれど、だからこそ、自分の行為の積み重ねがモノとなったのだという感動がある。

 

 納得のいく車と出会えるまで粘っていただけあって、わたしの車は結構な掘り出し物だと思う。走行距離は5万キロ、車検2年残り、2年保障付きの27万円のダイハツタント。前の所有者は丁寧に乗っていたと思われ、12年も経つのに全然くたびれていなかった。古さにちょっと躊躇ったけれど、周りのおじさんたちに「日本の車はまだまだ走る」と言われた。東南アジアでかなり古い日本車が走っていたのを思い出し、確かになと思って買った。2年保障だから、24ヵ月で割ったら月1万円くらいだし。決して高価な車ではない。だからこそいまの自分にぴったりな車だと思う。

 

 自分の車があるということにまだ慣れない。土曜日、スマホをいじっている時にこの車を見つけ、そのまま見に行って、試乗して、その日のうちに購入を決めた。そして月曜日に入金して、水曜日に納車であるから、1週間足らずのうちに車が手に入った。人生で最も大きな買い物である。大きな決断は勢いでやっちゃうもんだと思った。

 

 自分の車があるということは、自由に図書館に行ける。母と喧嘩しても家を飛び出せる。夜、帰宅時間を考えずに大学に残れる。調査に行くときの移動手段の心配が要らない。どうして今まで車を買わなかったのだろうと思えるくらいに自由だ。この自由さに「大人になったな」と思う。車はガソリンを入れなきゃ走らないし、ガソリンの為には稼ぐ必要があること、運転には体力も要ることも含めて、「大人になったな」という実感。本当に心から嬉しい。

 

 そして、この車を買ったということは、おそらく長く沖縄に住むのだということを指す。せめて博士が終わるまでは沖縄に住みながら研究を続けたい。覚悟みたいなものをそっと持つ。